「古志」YouTube句会(6月)を終えて
6月28日(土)は「古志」Youtube句会でした。
毎月第四土曜日に定期開催しています。
特選句からいくつか。
(Photo by Canva)
白南風が軽く一吹き一夜干し 上俊一
風入や妻の遺せし物ばかり 田村史生
いつのまに座敷は狭し昼寝の子 峯岡知枝
それぞれ作者の境涯や生活が垣間みえる句であり、
いずれも哀歓を湛えながらも、
ほのかなおかしみを感じさせます。
句会のなかでもふれましたが、
俳句(俳諧)はその成り立ちから、笑いを内包してきました。
俳句は古格をふまえ、風韻を湛えながらも、
気取らないもの、おかしみを含むものとして発展してきましたので、
あるあるネタ、時事ネタ、機知、頓知、なんでも俳句になりますが、
しかし、それは一読、げらげら笑いたくなるようなものではなく、
ましてや、あからさまにウケを狙いにいくようなものでもなく、
思わず手で膝を打ちたくなるようなものこそが、
あるべき俳句のおかしみであり、
俳諧ではないでしょうか。
詩の形式はさまざまありますが、これは俳句特有のもののように思えます。
松根東洋城が大正天皇から「俳句はどのようなもの」かと問われ、
「渋柿のようなもの」と即座に答えたのは、
俳句の本質をうまく言い表していると同時に、
この返答自体、まさに俳句的な返しではないかと思うのです。
「古志」YouTube句会は毎月第4土曜日に開催しています。
次回は7月26日(土)です。
「古志」会員であれば、どなたでもご参加いただけます。
欠席投句も可能です。動画はあとからいつでもご視聴いただけます。
初心者の方、入会して日が浅い方も歓迎いたします。
参加のお申し込みは、
koshionline@yahoo.co.jp
まで、メールにてお願いいたします。
ぜひご参加ください。
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