「古志」YouTube句会(9月)を終えて 1
9月27日(土)は「古志」Youtube句会でした。
毎月第四土曜日に定期開催しています。
特選句からいくつか。
頬ぬらす自由の女神霧の中 橘まゆみ
作者の橘さんは、いまはハワイ在住、
かつてはニューヨークにお住まいだったとのことで、
自由の女神は身近な存在だったそうです。
この句では〈頬ぬらす〉が大事なポイントになります。
じっさいには霧で濡れているのですが、
自由の女神が涙を流しているかのように見えるわけです。
崩れゆくアメリカの民主主義への嘆きを込めたとのこと。
当事者ならではの一句です。
太刀魚のやいば丸めてとろ箱に 木下まこと
刃には硬いものと柔らかいものがあり、
のこぎり等の柔らかい刃であれば丸まります。
この句の〈やいば(刃)丸めて〉は、
そんなのこぎりを曲げたときのような、
なんとも言えぬグニャリとした感触を読者に味わわせますが、
その感触こそが一句の肝ではないでしょうか。
それがすなわち、太刀魚のあわれをいっそうありありとしたものにするのです。
また、ぎらぎらとした太刀魚がその長い身をコンパクトに丸められ、
トロ箱に収まっている姿が悲哀を感じさせることは述べるまでもないでしょう。
「古志」YouTube句会は毎月第4土曜日に開催しています。
次回は10月25日(土)です。
「古志」会員であれば、どなたでもご参加いただけます。
欠席投句も可能です。動画はあとからいつでもご視聴いただけます。
初心者の方、入会して日が浅い方も歓迎いたします。
オンライン句会なので、海外からもご参加いただけます。
参加のお申し込みは、
koshionline@yahoo.co.jp
まで、メールにてお願いいたします。
ぜひご参加ください。
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