刈萱山西光寺 芭蕉句碑・一茶句碑

引きつづき、刈萱山西光寺です。

刈萱上人ゆかりの西光寺ですが、

芭蕉と一茶の句碑が残っています。

こちらが芭蕉句碑。

寛保三年(一七四三年)の 芭蕉五十回忌に際し、


地元の俳諧師たちによって建立されました。


芭蕉句碑では信州で最古のもの。

坐禅の僧のような姿をしていますね。

句は裏面に記されています。


 雪ちるや穂屋のすすきの刈残し   芭蕉


「信濃路を過るに」の前書がある句ですが、事実関係はわかっていません。


西行の「しなの野のほやの薄に雪ちりて下葉は色の野辺のおもかげ」を踏まえています。

一茶の句碑は昭和12年の建碑。真蹟を刻んでいます。

花の世は仏の身さへおや子かな   一茶


当地にて詠まれた句で、「刈萱伝説」をモチーフにしています。

すでにご紹介したとおり、一茶は「刈萱伝説」がお気に入りでした。


信州もまた俳句王国と呼ばれることがありますが、


こうした句碑が大切にされているところが、その所以の一つでしょう。

善光寺にお参りの際には、ぜひ西光寺にも立ち寄られてはいかがでしょうか。


どうぞ良き一日をお過ごしください。

大谷弘至 official site

俳句「古志」主宰 和光大学俳句部顧問

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