『笈の小文』を巡る 伊賀上野 23 敢國神社
芭蕉の『笈の小文』を巡る旅。
敢國神社に到着しました。
敢國神社は伊賀国一宮。
斉明天皇4年(658年)の創建。
芭蕉も帰郷の際には、折にふれて参拝していたといわれています。
参道の芭蕉句碑。
手鼻手かむ音さへ梅のにほひかな 芭蕉
『笈の小文』の旅で帰郷中に詠んだ句です。
昭和37年建碑の芭蕉句碑としては比較的新しいもの。
伊賀上野の市街地からはだいぶ離れた場所にあるため、
人をまったく見かけず、とても静かです。
ちなみに伊賀上野城の鬼門にあたるため、
江戸時代を通して藤堂家の手厚い庇護を受けました。
手水ですが、社殿脇から湧く山水を引いており、
御神水として、諸病に効くとのこと。汲んで持ち帰ることができます。
こちらは井戸。つるべが付いていました。
桃太郎岩。
550年前、前方にそびえる南宮山(伊賀小富士)の山頂から遷してきたものだそう。
もともとは山が御神体であったかのような神社に見えますので、
本来はとても大事な神石ではないかと思われます。
子授け、安産にご利益があるとのこと。
本殿へ続く石段。
俗界を離れているため、神聖な空気を感じます。
奉納されている地元の酒。東京では見かけない本当の地酒ですね。
いにしえの伊賀の神さびた空気を体感することができました。
どうぞ良き一日をお過ごしください。
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