『笈の小文』を巡る 鳴海 13 笠覆寺(笠寺観音)春雨塚

芭蕉の『笈の小文』を巡る旅。

笠覆寺(笠寺観音)の続きです。

玉照姫伝説に感動した芭蕉は、


笠寺やもらぬ岩屋も春の雨   芭蕉


という句を詠んで、下里知足へ贈りました。


そして『笈の小文』の旅の際、この句を発句に鳴海連衆と歌仙を巻いています。

そしてその句碑が「春雨塚」として境内に残っています。

「春雨塚」は知足の孫・下郷蝶羅が芭蕉八十回忌にあたる安永二年 (1773)に建碑。

知足の六十回忌、亀世三十三回忌の追善も兼ねたようです。

碑面には芭蕉と知足の附合、


笠寺やもらぬ岩屋も春の雨   芭蕉

 たびねを起す花の鐘撞     知足

山口素堂と下里蝶羽の附合が刻まれています。


かさ寺や夕日こぼるる晴しぐれ      素堂

 大悲のこの葉鰭となる池        蝶羽

こちら裏面です。


女流俳人の深川秋色の筆によりものだとわかります。

かさ寺や浮世の雨を峰の月   亀世


という句も刻まれています。下郷亀世は知足の四男。


貴重な句碑ですので、一見の価値はあると思います。

つづきはまた明日。


どうぞ良き一日をお過ごしください。


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