「古志」深川句会(9月)を終えて
9月11日(水)は「古志」深川句会でした。
会場は江東区森下文化センター。
特選句からいくつか。
佐渡石に松葉落としつ松手入 仲田寛子
松の木を美しく保つには、
秋に古葉を取り除いて、形を整えなくてはいけないわけですが、
それが「松手入」という季語になっています。
この句は、そんな「松手入」を詠んでいるのですが、
手入れをしているその下には見事な庭石、
それも佐渡石があるというのです。
佐渡石(佐渡赤石)は日本三大銘石の一つとされ、
深みのある赤色が特徴です。
もちろん希少価値があり、たいへん高価なものです。
そんな佐渡石のうえに、はらはらと松の古葉がおちていく様子ですが、
とても立派な庭であろうことも言外に伝わり、
一句に奥行きが生まれています。
秋高く能登に白葱畝つらね 神谷宣行
震災被害から復興へとむかって進んできた姿を詠んでいます。
〈秋高し〉という秋の爽やかな空をあらわす季語が効果的で、
白葱の畝がしっかり高く盛られている様子であったり、
土のなかで育っていく葱の命をいっそうありありと感じさせてくれます。
先日から能登では大雨の被害が出ており、
復興へ向かっている最中のさらなる災害には心が痛みます。
一日も早く平穏な日常が戻りますことを願うばかりです。
「古志」深川句会は毎月第2水曜日に開催しています。
次回は10月9日(水)13:30〜
会場は江東区森下文化センターです。
「古志」の会員の方はどなたでもご参加いただけます。
会員以外の方は体験参加が可能です。
初心者の方も歓迎いたします。
詳細は「古志」公式サイトを御覧ください。
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