「古志」YouTube句会(6月)を終えて

6月22日(土)は「古志」Youtube句会でした。


毎月第四土曜日に定期開催しています。


特選句からいくつか。


珈琲や緑雨の小屋に二人だけ   田原眞知


前回からご参加の田原さん。


〈緑雨の小屋〉が詩的です。


緑の木々に囲まれた小屋なのでしょう。


雨に降り籠められた静けさが感じられます。


二人の人物の関係性もさまざまに想像されます。


〈珈琲や〉という無駄のない上五の切り口も効果的でした。


アイスコーヒー冷めたコーヒー父息子   奈良握


偶然にもこちらも珈琲の句であり、二人の人物を描いた句ですが、


趣はだいぶ異なります。


こちらは父と息子であることが明示してあります。


長い語り合いなのか、長い沈黙なのか、


そのあたりは読者の想像に委ねられていますが、


珈琲はそっちのけで、長い時間が経過したことだけは確かです。


父と息子の関係性を珈琲によってうまく表現している一句です。


竹箒夜空を掃いてほたる狩る   西川遊歩


少年期の思い出とのこと。


ゆたかに群れ飛ぶ蛍の様子が想像されます。


〈夜空を掃いて〉によって、ロマンティックな一句になりました。


「古志」YouTube句会は毎月第4土曜日に開催しています。


次回は7月27日(土)です。


ぜひご参加ください。

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