「古志」深川句会(6月)を終えて
第一句座・雑詠、特選句からいくつか。
井月さんけふもどこかで冷し酒 大場梅子
漂泊の俳人、井上井月。
まるで井月がいまも生きていて、
どこかで酒をご馳走になっているかのような詠み方をしてあり、
それゆえに井月の魂をありありと感じさせる、はるかなる一句となっています。
亀の子の泳ぐ手のパー足のパー 仲田寛子
童心に満ちた一句ですが、やはりしっかり目が効いています。
亀の子の小さな手足にフォーカスし、その動きを端的に捉えています。
古井戸に飼はれはれの日洗ひ鯉 上俊一
この鯉はそれなりの日数、井戸で飼われていたわけですから、
多少は情もうつるのではないかと思うのですが、
しっかり洗鯉にされてしまったのです。
人間の業と命のあわれが飄々と描かれています。
「古志」深川句会は毎月第2水曜日に開催しています。
次回は7月10日(水)13:30〜
会場は江東区森下文化センターです。
「古志」の会員の方はどなたでもご参加いただけます。
会員以外の方は体験参加が可能です。
初心者の方も歓迎いたします。
詳細は「古志」公式サイトを御覧ください。
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