「古志」YouTube席題句会(第43回)を終えて

1月5日(金)に「古志」YouTube席題句会を行いました。


ことしの句会始めでした。


【第一句座】初風、俎始、飾海老


特選句からいくつか。


俎始エプロンの糊上上ぞ   谷村和華子


「上々」ということばを聞くと、


一茶の俳句をすぐに思い出します。


元日や上々吉の浅黄空   一茶


など、よく俳句に使っています。


「気分は上々」などと使われますが、「この上なく良い」という意味。


まさにお正月らしい、押し出し良く、景気の良いことばです。


エプロンの糊の状態が良いというのは、日常のちょっとした出来事ですが、


そんなささやかなことにも「めでたさ」を見いだせる作者の心がすばらしいと思います。

(Photo by Canva)


光あれ初俎板は離乳食   服部尚子


初俎といえば、たいていの場合、


大人が食べる正月料理をまず思い浮かべると思うのですが、


何よりもまず離乳食を作っているというのです。


リアリティとともに、ちょっとした意外性もあります。


大きく育ってほしいという願いが伝わってきます。


大店の誉れや伊勢の海老飾る  大場梅子


歴史ある商家の誉。それにふさわしい海老が飾ってあるというのです。


先日の記事でもご紹介しましたが、

まさにこういった飾り海老ではないでしょうか。


大店の雰囲気をうまく捉えた俳句ではないでしょうか。


「古志」YouTube席題句会は不定期開催です。


定例の「古志」YouTube句会のなかでご案内しています。


次回の「古志」YouTube句会は1月27日です。


ぜひご参加ください。

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