古志YouTube句会(7月)を終えて
22日(土)は第41回「古志」YouTube句会でした。
毎週第4土曜日、定例の句会です。
特選句から。
さまざまの阿吽のひとつ冷奴 三輪憲
阿吽の呼吸で日々暮らしている夫婦のありようです。
長年かけて築かれた関係性がうかがえます。
二人の間では、以心伝心、阿吽の呼吸で済むことが、
日常さまざまあるわけですが、そのひとつが言わずとも出される冷奴だというのです。
(Photo by Sherman Kwan)
俳句は短いですので、あれもこれも詰め込むわけにはいきません。
いろいろあるんだけれども、そのなかでも「これ」と絞り込んだことで、
印象的な一句になりました。
しかもそれが冷奴だということで、夏らしい涼やかなものになっています。
古時計寄り目で挑む浴衣の子 峯岡知枝
見慣れぬ振り子時計でしょうか。
文字盤も読みづらいのかもしれません。
子どもの一所懸命な姿が生きいきと描かれています。
ちなみに、原句では〈眺む〉でしたが、
やはり〈挑む〉のほうが迫真の感が出ると思います。
読み間違いがきっかけですが、
結果オーライではないでしょうか。
俳句は生きいきしていることが何より大事です。
全国各地から多くの方が参加される句会ですが、
発足当初から顔ぶれも変化してきています。
勢いのある新鋭と、結社歴の長いベテランが、
切磋琢磨し、互いに刺激を与え合う、
有意義な句会になっています。
いっそう高め合っていくことができればと思っています。
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