牡丹か芍薬か
「古志」の鈴木榮子さんからのお便りを抜粋してご紹介します。
わかりやすくご説明くださいました。
「黄色い花は牡丹と思います。
牡丹と芍薬の違いは何点かあるのですが、
一番の差異は茎です。
牡丹は木、芍薬は草です。」
とのことでした。
たしかに写真のものは「木」ですので、「牡丹」ですね。
芍薬は草なので、冬になると全部枯れてしまい、
いっぽう牡丹は枝や幹を残して越冬するとのこと。
こちらは鈴木さん宅の牡丹。お写真をいただきました。
みごとな牡丹です。
鈴木さんによると、
「牡丹と芍薬を区別して呼ぶのは日本人と、原産国の中国人だけ」とのこと。
英米人はどちらのこともpeonyと言うそうです。
牡丹と芍薬、おなじものにしないところに、
日本人のこだわりと美意識をあらためて感じます。
もちろん季語としても牡丹と芍薬は別のものですので、
しっかり詠み分けていく必要がありますね。
最近の受贈誌、受贈句集からいくつかご紹介します。
この場を借りて御礼申し上げます。
まずは句集から。(敬称略)
句集『倉岳山』上條多惠 青磁社(古志叢書第六十八篇)
句集『鹿』松本邦吉 ふらぬーる社
つづいて受贈誌から。
「麒麟」創刊号 二〇二三年 春
「きごさい」第15号 季語と歳時記の会
このオブジェは有名なジャン・コクトーの詩がモチーフになっています。
「私の耳は貝の殻 海の響きをなつかしむ」堀口大學訳
訳詩集『月下の一群』から。
名訳です。
よい一日をお過ごしください。
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