「古志」深川句会(9月)を終えて 2
引き続き、9月10日(水)の「古志」深川句会から。
第二句座(席題:鰯、野分、子規忌)の特選句からいくつか。
網引かば水の塊鰯満つ 石川桃瑪
残りし実いとしく数へ野分あと
一句目、豪快な鰯漁。
水かと見れば、しっかり網に鰯が満ちていたという流れで詠んであるため、
読者はハラハラさせられた後、ああ良かったとホッとすることになり、
感情を揺すぶられるのです。
ひるがえって二句目はしみじみとした情感。
石川さんの充実ぶりがうかがえます。
友多き子規をうらやむ子規忌かな 菅谷和子
席題ならではの勢いで詠んだ感のある一句ですが、
むしろ、その表現の粗さも一句の率直な感慨と相俟って、
効果的に働いているように見えます。
実際、子規は多くの句友・人脈に恵まれました。
おもえば、子規の俳句・短歌の革新もそうした友人たちの存在なくしては、
達成されなかっただろうと思われます。
「古志」深川句会は毎月第2水曜日に開催しています。
次回は10月8日(水)13:30〜
会場は江東区森下文化センターです。
「古志」の会員の方はどなたでもご参加いただけます。
会員以外の方は体験参加が可能です。
初心者の方も歓迎いたします。
詳細は「古志」公式サイトを御覧ください。
0コメント