古典講座(YouTubeライブ配信)を終えて

30日は古典講座(YouTubeライブ配信)でした。


『続虚栗』の「旅人と」の巻評釈、


5時間にも及ぶものになりましたが、


お付き合いいただき、まことにありがとうございました。

芭蕉が蕉風開眼といわれる古池の句を詠んだ時と、


「おくのほそ道」の旅のちょうど「はざま」の時期に巻かれた世吉連句。


あらためて読み解いていくと、


本当にたくさんの技や遊びが詰め込まれていました。


それをひとつひとつ読み解くのは大変な作業ですが、


謎解きのようなな楽しさもあり、


もちろんそれぞれの句や附合に驚きと感動もあり、


あらためて連句の面白さを体感することができました。


先行研究に対して、かなり上積みが出来たのではないかと自負しています。

蕉風の過渡期と言える時期の作品ですが、


そうした時期ならではのエネルギーも感じ取れる作品でした。


芭蕉44歳、其角27歳、嵐雪34歳。


いずれもすでに一廉の俳人でしたが、


まだまだギラギラとした年齢。


そんな座の空気感を立体的にお伝えできたらという思いでしたが、


いかがでしたでしょうか。

そしてあらためて『源氏物語』『平家物語』『荘子』といった古典が、


蕉風の基盤になっていることを感じました。


古典講座では俳句俳諧にかぎらず、広く古典を学んでいきたいと思っています。


はじめての試みでしたが、引き続き、よろしくお願い申し上げます。

次回の開催日は未定ですが、鳴海で巻かれた連句の評釈を予定しています。


その際は、ぜひご参加ください。


※タイで地震がありましたが、イーブンさんもご無事で参加されました。


※配信中、一部、通信の不具合、ソフトの不具合がありましたこと、お詫び申し上げます。

大谷弘至 official site

俳句「古志」主宰 和光大学俳句部顧問

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