「古志」深川句会(2月)を終えて
2月12日(水)は「古志」深川句会でした。
今回は初参加がお二人。
新同人の賀来邊庭さん、見学参加の木下風民さん。
佐渡から安藤文さんも参加。
枯菊や拓きし村を閉ぢる時 賀来邊庭
かつて村を拓いた人びとは夢と志をもって、
この村を作ったのだと思います。
日本が右肩上がりの元気な時代のことです。
しかし、現代では少子化と都市部への人口集中が原因で、
限界集落がつぎつぎに生まれており、
その流れはいっそう加速しています。
開拓に携わった人々からすれば、
村を閉じる日が来るなんてことは、
当時は想像もしていなかったでしょう。
そんな盛衰のあわれを詠んでいます。
賀来さんは全国の神社を巡ることをライフワークにされていますが、
かつて村の鎮守であった神社が、
廃墟同然になっているさまを各地で目のあたりにされているとのこと。
そうした体験から生まれた一句です。
(Photo by Canva)
石山や式部も愛でししじみ汁 木下風民
石山は近江の石山寺。式部は紫式部。
紫式部は石山寺に参籠していますが、
そこで『源氏物語』の着想を得たとされています。
そんな近江の地にあって、
おそらく紫式部も名物のしじみ汁を味わったであろうと、
はるかに思いを馳せて詠んでいます。
風民さんは実際に石山寺を訪ねられたそうで、
古典への探究心が生んだ一句といえます。
「古志」深川句会は毎月第2水曜日に開催しています。
次回は3月12日(水)13:30〜
会場は江東区森下文化センターです。
「古志」の会員の方はどなたでもご参加いただけます。
会員以外の方は体験参加が可能です。
初心者の方も歓迎いたします。
詳細は「古志」公式サイトを御覧ください。
2コメント
2025.02.19 16:44
2025.02.19 01:00