深川不動尊 旧本堂

明けましておめでとうございます。

年末の深川不動尊のつづきです。

旧本堂の前に竹箒が立ててありました。

こちらは心身の穢を払うためのもので、

心身を「笹ふだ」で祓い、竹箒に掛けて奉納するのだそうです。

こちらは常香炉。

お線香をお供えして、体の悪い部分に煙をまとわせると、ご利益で改善するとされています。

お線香の香りも良いものですね。

そして深川不動尊の旧本堂。文久年間(1861~64年)の作です。

じつはこの旧本堂は千葉県印旛郡本埜村にある龍腹寺の地蔵堂を移築したもの。

もとあった深川不動尊の本堂は東京大空襲で焼失してしまいました。

しかし戦後の厳しい木材統制のため、新築再建が認められず、移築という形を取ったのです。

龍腹寺の地蔵堂ですが、八木紋次郎という棟梁が手掛けたもの。

総本山の成田山新勝寺の釈迦堂(安政5年)を作った人物です。

そのため、あらたな本堂に選ばれ、移築されました。

彫刻師のほうは誰の作かわかっていません。

いずれにせよ八木紋次郎と同時代の優れた職人の作だと思われます。

不動明王。

こちらは新本堂。2011年築。

護摩祈祷が行われていました。

年末の風景でした。

どうぞ良い一日をお過ごしください。


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俳句「古志」主宰

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