香椎宮 3 綾杉

福岡、香椎宮のつづきです。


こちらは綾杉、御神木です。

うねる姿から竜神が宿るとされています。

この綾杉はなんと神功皇后のお手植えの杉。


神功皇后が朝鮮半島での戦い(新羅出兵)から凱旋した際、


戦勝の記念としてここに剣・鉾・杖を埋めたのですが、


そのとき鎧の袖に付いていた杉の枝を植えたものといわれています。 


「とこしえに本朝を鎮め護るべし」との祈りがこめられているそうです。

王朝時代、都から大宰府へ赴任してきた者は、まずはじめに香椎宮へ参詣し、


この綾杉の枝を冠に挿してもらうことが習わしでした。


ちはやぶる香椎の宮の綾杉は神のみそぎに立てるなりけり  詠人知らず『新古今和歌集』

ちなみに夏目漱石は新婚旅行で香椎宮に参詣しています。そして、


秋立つや千早ぶる世の杉ありて   夏目漱石


という句を詠んでいます。

ちょうど創建1300年の辰の年に、龍が宿るという綾杉を拝むことができました。

みなさまもぜひ参詣されてはいかがでしょうか。


どうぞよき一日をお過ごしください。

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