佃波除稲荷神社

月島の続きです。

もんじゃ焼き屋を後にし、佃島方面へ夜の散策に出かけました。

タワーマンションの夜景が綺麗です。

途中、佃天台地蔵尊に行き当たりましたが、

この狭い路地の奥にあります。なにぶん夜分遅くなので自重しておきました。


  佃祭よそ者に路地ゆきどまり   鈴木真砂女

こちらは佃波除稲荷神社。

創建年は不明。京都の伏見稲荷から勧請されたもののよう。

このあたりは江戸時代に埋め立てられた土地。


徳川家康は江戸に入府し、都市づくりを始めるにあたって、


摂津国西成郡佃村から漁師・森孫右衛門一族をこの地に招きます。


そして江戸湾での漁業権を一手に任せました。

これが佃島の地名の由来になるのですが、


森孫右衛門たちはここ佃島を拠点にしながら、


日本橋で魚河岸を創始し、江戸における海産物流通のシステムを新たに構築しました。

ここは森孫右衛門の邸宅だった場所で、その敷地内に稲荷神社を建立したのが、


この神社の始まりだそうです。

「佃〜」という屋号はこのあたりの水産卸会社。

波除の名のとおり、海運の安全を願うのですが、人生の波を除けるご利益もあるそうです。

さし石。持ち上げる動作を「さす」と言ったそうで、

かつて漁師たちがこの石を持ち上げて力比べをしていたとか。

よき一日となりますことを。


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