「古志」深川句会(11月)を終えて 2
引き続き、「古志」深川句会です。
第2句座、席題(切干、マスク、冬夕焼)です。
特選句から。
目力の太郎に花子マスクして 長野いづみ
かつて典型的な日本人の名前であった「太郎」と「花子」。
この句では、特定の誰かを指しているわけではなく、
広く日本の子どもたちの「目力」を言祝いでいるわけです。
なにかと言われがちな現代っ子ですが、
その目を見れば、子どもらしい力を漲らせているわけです。
コロナ禍にも負けない目力です。
(Photo by Ehsan ahmadnejad)
あれほどがこれほどとなる切干よ 園田靖彦
なんにも具体的なことは言っていないのですが、
ちゃんと相手に伝わるという、言葉のマジックが生まれています。
「あれほどがこれほど」、たしかに、これ以上は他に言いようがない、
まさに切干の姿です。
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