「古志」YouTube席題句会(第40回)を終えて

7月29日(土)に「古志」YouTube席題句会を行いました。


不定期開催です。「古志」YouTube句会のなかでご案内しています。


今回は3月以来の開催でした。


【第一句座】空蝉、盆用意、桔梗


特選句から。


納戸にて碁盤探すも盆用意   矢野京子


お盆に親類が集まるときだけ登場した碁盤なのでしょう。


ふだんは碁がしたくても相手が居ないため、出来ないのかもしれません。


探してもなかなか出てこない様子が目に浮かびます。

作者によると、「なつかしい祖父の姿」とのことでした。


席題といえども、やはり実体験が生きます。


想像力も発想力も日々の経験がいっそう豊かにしてくれます。


詩の種、俳句の種が日々の生活の中に埋もれているわけですので、


それを見落とさず、だいじに育てていきたいとあらためて気づかされた句です。


【第二句座】踊り、桃、落鮎


羽後生まれ踊り上手は当たり前    原京子


羽後に生まれた矜持を感じます。


踊れて当たり前。それどころか上手くて当たり前というのです。


この句、音感もとてもいいですね。


畳み掛けられるウ行音と合間に入るア行音が絶妙です。

作者によると、西馬音内の盆踊りがモチーフとのこと。


西馬音内と直接言わずとも、一句の空気感で伝わるように詠んであります。

次回の「古志」YouTube句会は8月26日(土)です。


ぜひご参加ください。









大谷弘至 official site

俳句「古志」主宰

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