「古志」深川句会(7月)を終えて 2
昨日の続きです。
特選句から、いくつかご紹介します。
空と海抱へ大きな夏休 神谷宣行
空に遊び、海に遊び、開放感たっぷり、とにかくのびのびと、
夏休みを遊び切った感じが伝わります。
具体的に何をして遊んだかという、
こまごまとしたことは、読者の想像に委ねており、
とても大きな句になっています。
(photo by Joe Cooke)
幽霊の足元に置く蚊遣かな 仲田寛子
そこに幽霊がいるとも知らず、蚊遣を置いているのかもしれません。
あるいは、幽霊の描かれた掛け軸があり、そこ足元に置いているのかもしれません。
いろいろ読みようはあると思いますが、
どのように受け取っても面白い句ではないでしょうか。
いずれにせよ、幽霊が煙たそうで気の毒です。
幽霊には足がないことも、ちょっとした笑いのスパイスになっています。
(「幽霊図」円山応挙(カリフォルニア大学バークレイ美術館所蔵))
0コメント