世直し一茶
13日(月)に「砂町文化センター(石田波郷記念館)主催の俳句鑑賞講座「小林一茶「あるがまま」の生き方〜苦難の時代を乗り越える」の講師を努めました。
今回は全三回の最終回「一茶の晩年〜世直しを願い、愚に生きる」でした。
一茶の時代も天災、社会不安、ウイルス禍、政治の混乱などに悩まされた時代でした。
そんな時代にあって、晩年の一茶は「世直し」を願っていました。
世の中が平穏になり、よりよいものになることを願って俳句を詠んでいたのです。
世の中をゆり直すらん日の始
【意訳】世の中を地震が揺り直してくれるであろう日の始めであることよ。
世が直る直るとでかい蛍かな
【意訳】世が直る、直るといっているかのように大きな蛍がゆらゆら飛んでいる。
鳴くな虫直る時には世が直る
【意訳】虫よ、世を憂いて鳴くな。世の中は直るときには直るものなのだ。
一茶が亡くなって、およそ四十年後には明治維新を迎えます。
そこからさらに一五〇年が経ちました。
はたして一茶が願った平穏な世の中は訪れたでしょうか。
大変な時期にも関わらず、足を運んで受講してくださったみなさまには心より御礼申し上げます。
また、こうした企画を立ててくださり、しっかりと感染防止にあたってくださった砂町文化センターのみなさまにも心から御礼申し上げます。
8月23日(日)にはおなじく「砂町文化センター(石田波郷記念館)にて、こども俳句ワークショップが予定されています。詳細は下記をクリックしてください。
こども俳句ワークショップ 砂町文化センター(石田波郷記念館)
ご体調にはご留意の上、ぜひ親子でご参加ください。
また、「こども江東歳時記」の作品も募集しています。
ふるってご応募ください。
明日19日(日)は15時から「「古志」最新号を読む」をYouTubeでライブ配信します。
ぜひご視聴ください。ご質問、ご感想などお待ちしています。
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