京菓子司 壽堂 @人形町

所用で水天宮前から人形町まで歩きました。

私にとってはホームグラウンドです。

道すがら、壽堂へ。

1884年(明治17年)創業の老舗です。

お目当ては名物「黄金芋」。


かつて向田邦子もエッセイで紹介している逸品です。


ゼイタク煎餅のならび「寿堂」の黄金芋も昔なつかしい匂いがする。


卵の黄身を加えた白餡を肉桂を利かした皮で包み、


串に通して焼き上げた日保ちのいいもので、


一個百円は当節お値打ちといえる。


煎茶によし番茶にも合う。袋が凝っていて、寿堂がこの場所に店を構えた明治


三十年頃の四季の和菓子の目録になっている。   


           『女の人差し指』所収、初出「ミセス」昭和52年6月号

そして店内。


向田邦子が訪れた当時と雰囲気はそれほど変わっていないのではないでしょうか。

こちらが黄金芋。

調度品のひとつひとつに風情があります。

節分でしたね。みなさん、豆撒きはなさいましたか?

福と鬼。季節の御菓子も楽しめます。

そしてこちらが黄金芋。

どこか懐かしい肉桂(シナモン)の香りがします。

見た目は、まさに芋のよう。


上品な甘さで、しつこくありません。

立春大吉、どうぞ良き一日をお過ごしください。

大谷弘至 official site

俳句「古志」主宰 和光大学俳句部顧問

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