大濠公園 2 浮見堂 万葉歌碑
おはようございます。土曜日、いかがお過ごしでしょうか。
福岡、大濠公園のつづきです。
はるかに見える浮見堂を目指します。
観月橋という橋を渡っていきます。
見た目以上に距離があり、
良い運動になります。
ようやく近づいてきます。
浮見堂です。
大濠公園は中国の西湖を模して造られたと言われていますが、
たしかに日本的というよりは、大陸的です。
そのシンボル的な建物がこの浮見堂であり、
観月橋ですね。
元気な御夫婦。
この後、対岸までわたりました。
逆サイドの橋は松月橋。
その名のとおり、松林になっています。
うねりも見事な松。
水に張り出した松。
途中に万葉歌碑がありました。
しろたへの袖の別れを難みして 荒津の浜にやどりするかも 作者未詳
白い袖のたもとを分かつこと、つまり愛するあなたとの別れが惜しいので、
荒津の浜にとどまって、もう一夜、宿をとったといっています。
すでに述べましたが、昔はこのあたりまで入り海となっており、
荒津の浜と呼ばれる大きな港がありました。
国内を行き来する船のほか、唐や新羅に行く船も出入りしており、
たいへん賑わっていたことが想像されます。
そんな港にあって、様々な恋物語も生まれたことでしょう。
ちなみに、この和歌には返歌があります。
草枕旅行く君を荒津まで 送りぞ来ぬる飽き足らねこそ 作者未詳
どうしても別れるのが嫌で、旅立ってしまうあなたのことを荒津の浜まで見送りにきた、
というのです。
これらは大宰府から異動することになった役人と
恋仲にあった女性(遊女か)のやり取りと考えられています。
こうした和歌のやり取りを読んでいると、
博多という街の本質的なありようは万葉の昔から現在に至るまで、
まったく変わっていないような気がします。
どうぞ良き一日をお過ごしください。
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