「古志」深川句会(2月)を終えて
今回は水津房子さんが見学参加。
芭蕉記念館の入門講座、名残の会を経て「古志」に入会されました。
また、佐渡から安藤文さんも参加され、今月も多彩な顔ぶれでの句会となりました。
第一句座、特選句からいくつか。
水菜はりはり今年も野球応援す 間宮伸子
〈水菜はりはり〉と〈今年も野球応援す〉のあいだに何の因果関係もありません。
そのことで詩的な飛躍が生まれています。
はりはり音を立てて水菜を食べることも、
野球を応援することも、
平凡な日常のなんでもないことですが、
不思議なことに、
このふたつが取り合わさることで詩が生まれるのです。
これも俳句の面白さのひとつです。
寒泳や風よりぬくきけふの潮 上俊一
寒中水泳の過酷さが臨場感をもって伝わってきます。
風が強く冷たい日で、水中のほうがよほど温いのです。
手にうけて菩薩のひかり桜餅 篠原隆子
菩薩様は中性的存在ですが、女性的でまろやかな御姿をされています。
桜餅もまた桜色でまろやか。
そのふたつのイメージが手のひらの上で鮮やかに重なったのです。
続きはまた明日。
どうぞよき一日をお過ごしください。
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