「古志」深川句会(10月)を終えて

10月11日(水)は「古志」深川句会でした。


毎月第2水曜日に江東区森下文化センターで行っています。


第一句座、特選句から。

石もまた旅してゐたり鰯雲   仲田寛子


人間ばかりが旅をしているわけではないですね。


そんなことをあらためて考えさせてくれます。


河原に転がる石もまた、ちょとずつ流され、


削られながら、丸くなりながら、それぞれの旅を続けているわけです。


石の一生もまた、はるかなるものです。


石叩流れがつくる丸い石  西川遊歩


という句もありました。


「石叩きが来ている」とか「石に乗っている」とか、


そういった説明的な叙述を排し、丸い石と石叩をシンプルに取り合わせています。


そのことによって奥行きのある味わいが一句に生まれています。


わざわざ説明的な叙述をしなくても、


丸い石の上に石叩がちょこんと乗っている姿が、


しっかりと目に浮かんできます。これぞ俳句の強みですね。

(Photo by Marko Hankkila


続きはまた明日。


どうぞよき一日をお過ごしください。

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