若狭 5 常高寺

二日目です。


晴天に恵まれました。


ここは常高寺


後瀬山の山麓にある名刹です。


浅井三姉妹の次女、常高院(お初)が創建しました。

夫の京極高次は小浜の領主でした。


高次没後、その菩提を弔うためにこの地に建てたのです。

立派な山門です。


常高寺は菖蒲の名所です。

たくさんの菖蒲が咲いていましたが、

花菖蒲まつりを翌日に控えたタイミングでしたので、


最盛期はまだこれからという感じです。

こがねむしでしょうか。

ところで、この寺にはある俳人が住んでいました。


だれだかわかりますか?

浪音淋しく三味やめさせて居る


自由律俳句です。


正解は、そう、

尾崎放哉です。


放哉は40歳のとき、二ヶ月ほどここで寺男として働いていました。


42歳で亡くなっていますので、


ここに居たのは晩年のことになります。


当時はここ小浜もにぎやかな港町でした。


いまも小浜西組として町並みが残っていますが、その頃は遊郭がありました。


三味とあるのは、芸妓の弾く三味線です。

茶屋町の旧料亭「蓬嶋楼」。

放哉がぶらぶら遊んでいた路地です。


この路地はNHK連続テレビ小説「ちりとてちん」の撮影にも使われました。


小浜西組については次回ご紹介します。


放哉が撞いたかもしれない常高寺の鐘。

菖蒲が売られていました。


こういったことも寺男の仕事だったかもしれません。

常高寺の参道は紫陽花がきれいでした。

それでは今日もよき一日となりますように。

大谷弘至 official site

俳句「古志」主宰

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